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大規模プロジェクトな新幹線計画 |
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今回は、新全総施行期間の新幹線計画にスポットを当てます。 ただし、この計画は、新全総本文に記載されている訳ではなく、 あくまでも施行期間中に策定された新幹線計画です。 でも、明らかに新全総の影響を受けています。 参考文献は、全国総合開発計画図集2です。 それでは、チェック!! |
いきなりですが、新全総本文中にこのような記述があります。 「仙台・福岡間の高速幹線鉄道を建設し、順次、全国的高速幹線鉄道網を整備する。」
新全総における開発方式は、大規模プロジェクト構想です。 そこで、当時の新幹線計画をまとめました。 ただし、以下に述べる新幹線計画は新全総本文に記述されている訳ではありません。 新全総が策定されてから整備計画として発表されたものです。注意してください。 始めに、計画が実行された場合の新幹線網を下の地図で確認して下さい。 ![]() 図1 新全総策定後の全国高速幹線鉄道計画
それ以外にも、仙台と秋田を結ぶ「東北横断新幹線」や、 東京から水戸経由で福島とを結ぶ「常磐新幹線」等も計画に含まれていました。 これらを考慮すると、事実、大規模な新幹線のネットワーク化を目指したことがわかると思います。 これらの新幹線の経由,完成予定年次等を下の表1に示します。
もし、この計画が実行されていたら、昭和50年代は、建設業界の天国ですね。 実際、新全総施行時は土木関係の企業が大きく伸びた時期なのですが。
さて、このような計画を策定した新全総の時代背景としては、いざなぎ景気の真っ只中でした。
国土を発展させるためには巨額な費用を投じても、将来のためになるという気運が高まっていたことがうかがえます。
さらに、策定される5年前の昭和39年に東海道新幹線の開業したことで、
新全総及び高速幹線鉄道計画に弾みがついたのでしょう。 今回は新幹線を例にとって紹介しましたが、他の事例もあると思います。 しかし、逆にある程度は整備されて良い影響をもたらした事例もあるでしょう。 いつになるかわかりませんが、他の事例も調べたうえで、紹介したいと思います。 ところで、五全総は、新国土軸の形成をひとつの目標としています。計画は新幹線ではなく自動車道ですが、 今回の新幹線計画とリンクする部分があるように感じませんか? |
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